今回は登山編。登山をする際にメリノウール素材ってどうなの?といった内容です。
登山の際にメリノウールっての素材って良いらしいけど、
色んなメーカーがあっていまいち違いも分からない…。
登山するときだけのために買うには高価だし…。
化繊だと肌が痒くなっちゃう…。
メリノウールを愛用する筆者がそんな悩みに答えていきたいと思います。
登山の際に着用することによってどのようなメリットがあるのか。
また、デメリットは何なのかを語っていきたいと思います。
ちなみに私はメリノウールを日常的に愛用して5年目になります。現在は40~50製品程を愛用しています。
仕事からプライベート、街から山まで365日いつでもメリノウールを身に着けています。
登山でメリノウールを着用するメリット
結論からいくと、メリノウールは登山をする際に適した素材です。
まとめると以下のメリットがあります。
- 肌に優しい
- 調湿調温機能が優れている
- 汗冷えしにくい
- 臭わない
- UVカット効果
- 日常着との併用・汎用性の高さ
1つずつ見ていきましょう。
長時間の着用でも敏感肌・乾燥肌に優しい素材
肌に優しい。もちろん、肌の強さや好みは人それぞれなので一概には言えません。
肌の弱い筆者は、アンダーウエアはメリノウール一択です。
特に、登山のように活動時間が長くなる。
また、汗をかいて、乾いて、を繰り返す。
このような状況は肌にとってストレスになると思います。
筆者が化繊で起こす肌トラブルは以下の通り、
- 乾燥時の赤みと痒み
- 長時間着用の際の赤みと痒み
- 夏の汗疹(あせも)
特に乾燥した季節の保温性アンダーウエアは本当に合いません。
しかし、メリノウールを着用するようになってからは長い山行でもほとんど肌トラブルを起こさなくなりました。
本当に優しい素材です。
※化繊素材のメリットももちろんあります。筆者も中間着やアウターは化繊を好みます。タフなこと。濡れに強いこと。防風性があること…。それぞれのメリットを上手に取り入れるのが賢い選択だと思います。
- ウールってチクチクしないの?
-
メリノウールは細くて柔らかい繊維なので全くチクチクしません。
アンダーウエアで着ることの想定をされている商品ならなおさらです。
調湿調温機能が優れている
『暑すぎず、寒すぎず、いつでも快適。』メリノウール着用時の感想です。
調湿機能が優れています。汗をかく前の水蒸気の段階から水分を吸い取り、発散させてくれます。
そのため、衣服内が蒸れません。いつでもドライな感覚です。
また調温機能といっても、メリノウールの素材自体が温度を変化させられるわけではありません。
適度な保温力を保ちながら、調湿機能で常にドライな環境を保つといったイメージです。
夏、ガンガン冷房をかけるのではなく、ドライ(除湿)なら室温高め設定で快適。みたいな状態でしょうか。
汗冷えしにくい・濡れても保温力が維持される
これは、登山をする方にとってとても重要です。
なぜなら生死に関わるから。
雨や汗などの水分で濡れたウエアを着続けると、体温が急速に奪われてしまいます。
登山中やスポーツ中に雨に濡れたことのある方ならわかると思います。
最悪の場合、夏の山でも低体温症になり、生死に関わる事態にもなり得るでしょう。
メリノウールは濡れても保温力が著しく低下することがありません。
汗をたくさんかいて休憩しても、さほど寒くないといった印象です。
ゆっくり乾いていき、気化熱が奪われにくいです。
しかし、限度はあります。生死に関わる状況でメリノウールのインナーだけで全て解決。とはなりません。
十分な装備、服装の適切なレイヤリング、十分な体力、十分な計画。
それらとメリノウールが合わさって快適な登山となることでしょう。
濡れに対してはインナーの下に着るドライアンダーも有効です。
こちらは以前レビューしたアクリマというブランドの、メリノウールを使用したドライアンダーです。
臭くならない
抗菌・防臭作用で臭くなりにくいのもメリットです。
登山では汗をかく、乾く、の繰り返しがあります。
また、こういった状況が長時間(時には何日間)続くこともあります。
その際、メリノウールは化繊に比べて圧倒的に臭いにくい。
臭いの元となる雑菌がメリノウールの繊維には付着しにくいためだそうです。
筆者の周りでも、インナーは化繊だ!という人がいます。
しかし、ソックスはメリノウールを履いています。
他の機能もさることながら、「とにかく臭わないから。」が理由みたいです。
天然の紫外線対策
登山時には樹林帯を歩くこともあれば、直射日光の厳しい稜線を歩くこともあると思います。
メリノウールには紫外線を防ぐ効果があるようです。
もちろん素材の色や厚さによって違いがあるようですが、これも嬉しい機能ですね。
価格と汎用性
価格が高いのは、メリノウール商品の特性上、仕方のないことです。
良い物と分かっていても登山のためだけに高価なものを購入するのはやはり気が引けます。
しかし、ブランドや商品によっては、日常で着用しても全く問題ないデザインの物も多数あります。
購入すれば、山でも街でも着れる。まさに一石二鳥です。
ちなみに、筆者の愛用するパーカーや、長袖Tシャツは山でも着れる機能を持ちながら、街で着れるデザインを兼ね備えています。
また、このようなインナーは日常でも取り入れやすいですね。
ソックスも。さすがにスーツには厳しいかと思いますが、カジュアルには対応します。
このように、価格は高いですが、たくさんの場面で使えること、たくさんの良い特徴があること。
これらを考えるとコスパの面でも決して高い買い物ではないと思います。
登山におけるメリノウール着用のデメリット
これは筆者の感想ですので参考までに。今まで着用してきた中で、登山におけるデメリットは1つのみです。
メリノウールとは?第1回【日常編】でのデメリットでは毛玉が出来やすい商品が…といった内容も書きました。
が、登山をする際に毛玉があるからと気にする人はあまりいないと思いますので割愛。
真夏は暑い
これのみです。登山におけるデメリットは他には無いと思います。
メリノウールには適度な保温力があります。これが真夏の低山だと暑すぎます。
例えばメリノウール100%に近いと、びっしょりかいた汗が乾くのに時間がかかります。
これは、冷えに対しては有効ですが、暑くて体温を下げたい時には逆効果です。
真夏に着るのであれば、例えばメリノウールとポリエステルが半分ずつ位の割合の商品がおすすめです。
こんな感じのもの。これはスマートウールというブランドのTシャツで、厚さも150g/㎡の薄手です。
これからの寒い季節におすすめのメリノ商品
筆者が愛用しているアイテムのみ紹介します。
普段着用しているからこそ、自信を持っておすすめ出来る商品の数々です。
インナー
定番中の定番。中間着を工夫すれば、秋から冬、春まで対応します。レビュー記事はこちら。
同じくアイスブレーカーの中厚手、オアシスシリーズのタイツです。レビュー記事はこちら。
中間着
日常着としても最適。メリノウールのフリースです。シンプルなクルーネックとパーカーがあります。行動時は通気性が良く、防風性のあるアウターを着ると保温力のある中間着の役割をします。レビュー記事はこちら。
小物
ソックスはめちゃくちゃ履き心地の良いFITSがおすすめ。レビュー記事はこちら。
おしゃれに日常使いもしたいならデザイン性に優れたROTOTOも👍レビュー記事はこちら。
まとめ
メリノウールとは?第2回【登山編】でした。
メリノウールを使用した商品は、登山の際にメリットとなる特徴がいくつもあります。
高価な製品が多いですが、日常との併用が出来ると考えるとコスパも良いと思います。
時に命の危険がある登山だからこそ、安心なものを身に着けたいですね。
今回の筆者のおすすめ商品は寒い季節に特化したものなので、今後はその都度、季節に応じたおすすめもしていきたいと思います。
また、こちらのショップにはメリノウール商品が数多く取り揃えられています。
是非チェックしてみてください。